ラボ開設の原点と、私の想い

歯科技工士が患者に説明する様子

“会いに行けるラボ”が
生まれた原点

私が“会いにいけるラボ”を立ち上げるきっかけとなったのは、あるドイツ人との出会い。恩師である歯科技工士・ミューターティース氏との出会いでした。

一流の歯科技工士を目指して渡独中だった私は当時、まだまだ駆け出し。言葉も話せず、歯を作る仕事もたいしてできず、できることといえばラボの庭掃除や昼食の準備など……。
それでもミューターティース氏のそばで彼の哲学、そして患者さんとの関係性づくりなど、学びたいことはあふれていました。

彼のラボには、毎日ゲスト(患者さん)が訪れます。まずはアートがたくさん置かれた美術館のようなエントランスでおもてなし。

歯科技工士・ミューターティース氏のラボ歯科技工士・ミューターティース氏のラボ

さらに庭の奥に進むと別館があり、そこにはダブルベッドが置かれたゲストルームがあります。「本当にここはラボなのか⁈」と衝撃を受けたことは今でも忘れません。

歯科技工士・ミューターティース氏のラボ歯科技工士・ミューターティース氏のラボ

ではなぜ、このようなゲストルームが存在するのか。彼が補綴物を制作するうえで最も追求しているのはナチュラルさ。単なる白い歯を作るなんてことはしません。
肌の色や顔の形、その人の個性に合ったみずみずしい歯を求めています。となると、患者さんの希望や思いを聞くだけでは足りない。
プライベートな空間の中で食事して、会話して、時間を共にすることでその人の魅力を最大限に引き出すための情報を得ていたのです。


ミューターティース氏のラボにはドイツ国内だけでなく、世界各国から自家用ジェット機で多くの患者さんが訪れます。大がかりな治療の場合はゲストルームに数週間滞在してもらうことも。この環境、この空間こそが、究極のプライベート治療を実現しています。

歯科技工士・ミューターティース氏歯科技工士・ミューターティース氏と岡部和幸

少し大げさに聞こえるかもしれませんが、歯科技工士という仕事は人の生き方に関わる職業です。満足のいく補綴物が入ることで体と生活、そして心をもポジティブに変えることができます。

そのためにはできるだけ患者さんと時間を共有して、「何を求めているのか」「どういう口元を目指しているのか」を十分知ったうえで制作することに重要な意味がある。

自分がラボを開くときはその精神を最も大切にしたいと考え、現在のデンタルラボア シュルッセルが誕生しました。現実にはミューターティース氏のようにゲストルームを……とまではなかなかいきませんが(笑)。
まずは患者さんが、歯科技工士とたくさん心を通じ合わせることができるように。人生を豊かにできる補綴物と出会っていただける環境を整えていきたいと思っています。

3人のプロが集まってこそ、
適切な対応ができる

帰国してすぐの頃、ある70代のご婦人に出会いました。
たまたま新幹線の席が隣だったのですが、私が歯科技工士だと知って、いてもたってもいられなくなったそうです。
「歯って、治しても治しても次から次へと問題が出てくるじゃない?私もずっと苦労していて、今も美味しいものが思うように食べられなくて困ってるの。」

“治しても治しても……”
“次から次へ……”

このご婦人に限らず、同じ訴えをする人は私の周りにも。
では、なぜこのような状況になってしまうのでしょうか。
その原因はおそらく、突貫的な治療が続いた結果ではないかと思います。たとえば歯周病で歯ぐきがブヨブヨになったまま補綴物を装着したり、前後左右のバランスを考えずに1本の歯だけを治してしまったり。それがもしも部分的な、その場しのぎの治療であれば、それを繰り返すことで周囲の歯にも少しずつ負担がかかっていきます。今はなんともなくても、将来的に悪影響を受ける可能性があるのです。

歯科治療の様子

こうした状況で私が一番もどかしいのは、多くの人が「良くなりたい」と思って真面目に歯科医院へ通っているのに治療のループから抜け出せずにいること。
だからこそ歯科医師の指示のもと、歯科衛生士や歯科技工士も一緒にタッグを組みながら治療を進めていく必要があると考えているのです。

私がもう一人ドイツで師事していた歯科医師のシュテファン ノーイマイヤー氏は、常に言っていました。
「突貫的な治療のリスクを十分理解しているか?」「1本の歯をつくる場合に前後左右はもちろん、すべての歯のバランスを重要視しているか?」と。

当ラボが、歯の悩みを持っている方を一人でも救える場所になるように。恩師の言葉を肝に銘じ、日々仕事に取り組んでいます。

補綴物を作製する歯科技工士・岡部和幸

補綴物の材質は、賢い選択を

「保険の銀歯にしますか?」
「自費の白い歯にしますか?」
歯の治療をするとき、歯科医師からそんな選択肢を提示された経験があると思います。
あなたのお口の中には、どんな補綴物が入っていますか?
一般的に銀歯と言われているものは「金銀パラジウム合金」です。メリットは保険が使えること。60年ほど前に日本独自のものとして作られました。

金銀パラジウム合金の銀歯

実はこのパラジウム合金、ドイツはおろかヨーロッパ、北欧、アメリカでもほとんど使われていません。その理由は……。

  • ・アレルギー発症のリスクがある
  • ・電磁波による人体へのダメージが考えられる
  • ・アルツハイマーの要因のひとつとして考えられる

など、全身の健康にとって悪影響を及ぼす可能性があると言われているからです。

そこで、私が勤務していたノーイマイヤー氏のクリニックで患者さんにメインで提案していた材質は、セラミック(陶器)とジルコニア(人工ダイヤモンド)。体への親和性が高く、安心して口の中に入れることができます。

もちろん、当ラボでもセラミックとジルコニアをメインで使っています。
最近は保険内でできる白い材質のもの(CADCAM冠/プラスチック)も出てきていますが、吸水性があり細菌が繁殖しやすく、耐久性が劣ります。噛み合わせのバランスが崩れる可能性もあるので私は仮歯を作成するとき以外では使用しません。

補綴物の材質に何を選ぶかで、見た目や健康のことで将来、後悔して欲しくない。

それが、私がセラミックやジルコニアにこだわる理由です。

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デンタルラボアシュルッセル外観